会長挨拶

mr_akamine akamine_sig

2020年7月の総会にてご再任いただき、会長として4年目を迎えました。

新型コロナウイルス感染が世界的に拡大し、経済を始め、様々な分野に甚大な影響を及ぼしていますが、当協会の諸活動もその例に漏れません。このような非常事態ともいえる状況に於いても、当協会の活動のベースとなる指針は不変です。それは即ち、IBFでの労使交渉を通じて外国人船員の労働条件の改善を図ることで良質な船員の供給に貢献するとともに、それらの船員に対して船主のニーズに応じた幅広い教育訓練の機会や船員の要望に応じた福利厚生を提供することで日本商船隊の安全運航に寄与していく所存です。

具体的な活動に目を向けますと、IBF労働協約の改定交渉については、2019年から4年間有効の現行協約に関して、後半の2年間(2021~2022年)に適用される賃金のアップ率の中央交渉が、今年3月上旬に予定されておりましたが、来年春頃の開催を目途に関係者間で調整中です。 当協会の活動のもう一つの柱である外国人船員に対して教育・訓練の機会を提供する取組みは軒並み休止を余儀なくされており、とりわけ、3月に開所式を予定していた総合トレーニングセンターは、準備の整った一部の研修を先行スタートしたところではありましたが、フィリピン政府のコロナ対策の指導により開所式を延期し、各研修も中断しています。コロナ対策の規制緩和となれば、開所式を開催し、各研修も順次再開の予定です。 また、会員会社向けにキャデットを育成するフィリピンの海事教育機関MAAP校(Maritime Academy of Asia & the Pacific)についても、授業への影響がありましたが、漸く8月から新学期を迎えることになりました。同校で昨年4月から乗船実習に投入された新造練習船”Kapitan Gregorio Oca“も一時的に実習を停止していましたが、7月より再開しました。

新型コロナウイルスが海運業界に最も大きな影響を及ぼしたのは、船員の交代です。各国の規制によって必要な交代が叶わず、契約雇用期間を大きく超えて乗船している船員が多数存在することは、人道的問題であるだけでなく、船舶の安全運航に支障を来たすことに繋がりかねません。当協会としては、日本商船隊に乗組む外国人船員の7割超を占めるフィリピン人船員の円滑な交代に重点を置き、日本船主協会やフィリピン側の関連業界団体であるPJMCC(Philippine-Japan Manning Consultative Council, Inc.)と協力し、フィリピン政府に直接働きかけ、日比の関連労働組合の理解も得て、7月後半に2機のフィリピン向けのチャーター便を手配した他、船員交代のためにフィリピンの港に直接寄港する船舶に対する港費の減免をお願いしています。

新型コロナ感染拡大の収束が見通せない厳しい状況が続きますが、これまで同様、透明性と公平性をモットーに会員の求めるニーズに合わせて、柔軟かつスピード感をもって対応して参りたく存じます。

引続き皆様のご協力とご支援をお願い致したく、よろしくお願い申し上げます。

国際船員労務協会 会長 赤峯 浩一